共感する大事さは、その1でちょっとだけ記しましたが、更に深く書きたいと思います。
共感とは読んで字のごとく、相手の気持ちを我が事のように同調することです。
共感することは子育てだけでなく、人付き合いの中でも必要ですよね。
親友だと思える人がいるとします。
たいてい「気が合う」ことが親しい理由かと思われますが、この
『気が合う』
も根っこには
『共感』
が含まれています。
大人の付き合いの中では、共感することを日頃からよくやっているにも関わらず、子育てとなれば、共感することを『甘やかしている』ととらえてしまう方が少なくありません。
例えば。
子供が道路で転んでケガをし、痛みに泣き続けたとしたら。
「いつまでも泣かないの!はい、立って」
厳しく育てる方は、そう言うでしょう。
そこで
「痛かったね。膝をすりむいちゃったね、痛かった痛かった」
と共感し、泣きやむまで抱きしめることが甘やかしでしょうか?
共感は子供に
「痛かったあなたの気持ち、わかるよ」
と伝えているだけなのです。
あなたの気持ちがわかるよ=あなたがわかるよ=あなたを認めているよ
これは甘やかしではなく、愛情であり、子供のあなたを親の私はよくわかるよ、と伝えているだけなのです。
また「いつまでも泣かないの」という言葉も「それくらい痛いわけないでしょう」といった親側の価値観の押し付けに過ぎません。
親の価値観と子供の価値観は、決して同じではありません。
なぜなら、子供もひとりの人間であり、生まれ持った人格があります。
そうなれば、親と違った価値観を持っていてもおかしくありません。
子供が大きくなってからも言えることです。「学校に行きたくない」
と言う子供に対して
「行かないと勉強遅れるよ」
「内申書が悪くなるでしょう」
と言って、無理矢理登校させることが、果たして正しいのでしょうか?
この例は不登校のところで詳しく記したいと思いますが、行きたくないと言う子供に対して、理由はどうであれ、我慢して登校しろと言ってしまうのは非常に危険です。
これもやはり、共感が全くなく、子供は孤独感を強めるばかりです。
共感することは、日頃の人間関係だけでなく、子育てにも必要な行為と言えるでしょう。